富山新港荷役施設管理運営組合・伏木海陸運送株式会社 | Cyber Port(サイバーポート)・CONPAS(コンパス)ポータルサイト
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自社システムと
Cyber PortのAPI連携で
データの2重入力を解消

富山新港荷役施設管理運営組合・
伏木海陸運送株式会社

  • ターミナルオペレータ
  • 海貨業者
  • 船舶代理店

富山新港の港湾物流を担う主要3事業者で構成される「富山新港荷役施設管理運営組合」。富山新港全体の業務効率化のため、Cyber Portを活用しています。その導入背景・活用方法・導入効果についてお話を伺いました。

課題

  • 組合共同利用のターミナルオペレーションシステムと、伏木海陸運送の海貨システムへの2重入力

施策

  • 既存の2つのシステムとCyber PortとのAPI連携によって、システム間でデータが自動連携されるように改修

期待

  • データの2重入力がなくなり、業務が省力化
  • 事業者内でのデータ共有が以前よりも素早く、効率的にできるようになった

Before

After

Before After

Before After

インタビュー

Interview

自社システムと組合共用システムのデータ2重入力をなくしたい

「富山新港荷役施設管理運営組合」はどういった活動をしているのでしょうか?

細川氏 港組合は県が所有する富山新港の荷役設備を事業者相互で管理・運営するための組織です。伏木海陸運送、日本通運 北陸東支店 富山国際物流事業所、富山港湾運送の3事業者で構成されています。

組合ではトランスファークレーン・ヤード内シャーシなどの荷役機械だけでなく、ターミナルオペレーションシステムも共同利用していて、これまで組合を構成する3事業者が1社のごとく力をあわせてやってきました。

Cyber Portの導入検討にあたり、どのような業務課題があったのでしょうか?

細川氏 組合事業者の中でブッキングの取扱シェアが一番高いのは伏木海陸運送ですが、その伏木海陸運送が使用している海貨システムと、組合の3事業者で共同利用しているターミナルオペレーションシステムで、ブッキング情報やコンテナナンバー等で共通する入力項目があり、FAXやメール添付PDFファイルでのやりとりで二度三度の手入力が必要でした。以前からこれを何とかしたいと思っていました。

Cyber PortのAPI連携とWEB入力画面からの依頼受付で、データ入力作業を省力化

現在、Cyber Portをどのように活用しているのか教えてください。

細川氏 異なる2つのシステムへのデータ2重入力の解消を目的に、Cyber PortとのAPI連携を実施しました。Cyber Portには30以上の帳票フォーマットがありますが、その中で4つの帳票「ブッキング依頼書」「船腹予約確認書」「空コンテナピックアップオーダー」「コンテナ貨物搬入票」を選定し、Cyber Portを通じてデータ連携されるようにシステム改修しました。

システム連携イメージ

さらに、一部の荷主企業には、これまでメールやFAXで受け付けていたブッキング依頼書を、Cyber PortのWEB画面(GUI)上からデータ入力していただき、データ入力作業の省力化を図っています。

荷主からのブッキング依頼受付

二重入力が解消され、データ共有も素早く・効率的に

導入後の変化について教えてください。

細川氏 以前だと、ブッキング情報を伏木海陸の海貨システムにいれる一方、ターミナルオペレーションシステム側でもコンテナを決めるときに、初期入力から同じことをしていました。今は海貨システムに入力されたデータをCyber Portを通じてターミナルオペレーションシステムにも展開するようにしたことで、ひと手間省けました。

一方で、ターミナルオペレーションシステムに入力されたコンテナナンバー・テアウェイト・シールナンバーが、Cyber Portを通じて海貨システムにデータ連携されるようにして省力化を図りました。

また、海貨のブッキング依頼受付・関係者へのデータ展開・ブッキング登録が同時にできるようになり、別々の事務所・現場で作業しているメンバーが同時にデータを受信できるようになったので、自社内でのデータ共有がよりスムーズにおこなえるようにもなりました。

Cyber Portの導入過程で深まったシステム理解を生かし、さらに活用範囲を広げていきたい

Cyber Port導入までの感想を聞かせてください。

細川氏 今回のシステム改修にあたり、プロジェクトチームは檜物課長を含め奮闘しました。伏木海陸の海貨システムはつくって20年経ち、途中でバージョンアップしていますが、現在の担当者はシステムの川上から川下の流れはよく分かっていなかったり、ターミナルオペレーションシステムを分かっていなかったりということがありました。そっちでこんなことしてる、こっちでこんなことしてる、あ、同じことやってるんだね、というのが社内ミーティングで分かってきて、ここ、もうちょっとこうしたらいいね、といろんな気づきがあったのはよかったと思っています。

システムに入力されたデータが連携される仕組みを新しくつくったわけですが、その発想を生かせれば、Cyber Portで30以上ある帳票に対して、もっと活用できる余地はあるかもしれないと今回学びを得ました。

今後のCyber Portへの期待や活用展開について教えてください。

檜物氏 Cyber Portはわりと頻繁に機能がアップデートされて、常に改良が重ねられているという印象は持っています。 Cyber Portのねらいとして、いろいろなシステムをCyber Portで連携させることで、二重入力・三重入力をやめようというのが一つのねらいだと理解しています。今回の弊社の取り組みでは、海貨システムとターミナルオペレーションシステムをCyber Portによって連携させましたが、船社システムについてはまだ連携されていません。それが連携されるようになれば、船社システムに同じデータを入力する手間が省けるので、船社のCyber Port利用参加には期待しています。

細川氏 ブッキング情報をCyber PortのWEB画面上から入力いただく荷主企業はまだ少数ですが、伏木海陸が荷主の代わりに海貨システムを通してCyber Portにブッキング情報を登録する案件を徐々に増やしています。今後は、組合とも連携してCyber Portを活用していただける荷主企業が増えていくと、富山新港のさらなる業務効率化にもつながると考えています。また、現在、輸出のほとんどではCyber Port を活用できていますが、まだ輸入や輸出の一部分では対応できていないので、そこの活用を広げていきたいと思っています。

[お話を伺った方]
富山新港荷役施設管理運営組合 理事および、
伏木海陸運送株式会社 取締役営業部長 細川 英明 氏
伏木海陸運送株式会社 営業本部 営業第二部 国際輸送課 課長 檜物 豊成 氏

取材日:2022年8月26日

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